2011年9月21日水曜日

絶望の日々からのV字回復(食べる読書57)





身近な人とどれだけ濃い関係を築いているだろうか。




あるいは、あなたにとって人間と関わるとはどういうことだろうか。



どっちにしろ、人は一人では生きていけない。





心を揺さぶられるものは、本・映画・絵画何にしろ、一人の人間を対象にして語りかけるものである。






本書はまさにそういうたぐいのものである。




心に響く。





著者の、まさにV字回復の軌跡がつづられている。






生の人と人とのやり取り、そんなやり取り一つ一つが人間の息吹であることを気づかせてくれる。






薄い本だが、人によっては止まりながら読むことになり、意外と時間がかかるのかもしれない。著者の半生から、自分の半生で見つめ直す個所が多々あるはずだからである。






さらに前へ進む自分との対話のきっかけになるかもしれない。





以下抜粋




好きなことをやっていたら思いもよらないいいことがやってくる。








子供のありのままの気持ちを受けとめて、共感しながらもっと長い目で見守っていこう






その子先生が“命がけでこの仕事をしている”ということが、一瞬で私の心に伝わったからだと確信しています。「見ず知らずの僕のためにこんなにも熱く…。この人なら信じられる…」と身体が熱くなり、嬉しくて涙が溢れました。








命を助けてもらっただけではなく、さらに生きる希望ももらいました。







本人が自覚している能力の限界点をはるかに上回る水準で、その人の可能性を信じ切ってあげよう!!






自分の可能性を心から認めてもらえた時、心から信じてもらえた時、人はパワーが出ます。








両親や家族に感謝できない人は周りの人たちにも感謝できないし、何より自分にも感謝できない。









「よく来たね」と一人一人に触れて、「あなたなら大丈夫よ」と口先だけではなく、本心で言える人。心の底から相手にぶつかっていく人。私のように悩んでいる人にとっては、本当に神様のように暖かい存在でした。









劣等感・恐怖感を、安心感・ワクワク感に変えてあげよう!








この人は自分にとって安全で心強い味方だなという安心感がわいてきて、グッと近く、頼りになる存在に感じられました。








自分にとってはすごく恥ずかしくて引け目に感じていることでも、意外と周りはそうでもなかった、ということがある。








挫折したことは人に隠したい部分ですが、決して恥ずかしいことではありません。









様々な悩みの種(背景)には、必ず人間関係にまつわる問題が潜んでいるのです。友達や上司とうまく行かないといった人間関係の悩みにも、そのもっと奥に、例えば家庭で問題を抱えているなどの根本的な人間関係のところに不安定な要因が見つかるのです。









親も子どもも、お互いにいろんな人間関係の問題を抱えていて、それが複雑に絡み合って悪循環をまねいていたように思います。










「今までの経験は全部無駄じゃなかったんだ」、「失敗して良かったな」、「失敗したって大丈夫だ」と心底自分の人生を認められるようになったのです。










私はコーチとして、挫折して悩んでいる人に対しては、その人の経験から必然性を見いだしてあげる、運命的なものを感じさせてあげるということを大切にしています。








「自分のコンプレックスや癖を直すのは辛い。それよりも、そんな自分をすべて認めてあげて、自分のコンプレックスとこれからどのように付き合っていくかということが重要である。欠点を直すことよりも、欠点との付き合い方を研究しよう」








叱咤激励しすぎないでください。それよりも、変化のプロセスをよく観察してください。今、その人の心の中で何が起きているのか、これからどこへ向かおうとしているのか、そういったところに注力して、むしろ、目標が変わっても「○○さんの視野が広がってよかった!成長したね!」と温かい眼差しで見守ってあげてほしいと思います。






そのときの自分にしっくりくるスタンスでいいのです。



以上
またね***




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