2011年6月9日木曜日

20代にしておきたい17のこと(食べる読書19)





からベストセラーを出し続けてきた本田健さんの書き下ろし文庫。


二十代における生き方や考え方などを二十代という特徴を交えながら説いている。多くの人には参考になるだろう。私自身勉強になる部分も少なからずあった。


が、


いまいち物足りない。


なぜか。


簡単に言うと、私は本田健さんのマーケット層には入らない人間だからだろう。


繰り返しになるが、ユダヤ人大富豪の教え
から本田健さんのメッセージは「好きなことを仕事に」「小金持ちになろう」で、今のこういうトレンドの先駆けでもあった。だから、出す本は常に20~30万部は売れる。特定の人の心をつかみ続けているのはさすが。マーケターとして優秀。だから、うらやましく思ったりもする。なぜなら、売れると事前に分かるからだ。

まあ、それはさておき、

私は、「好きなことを仕事に」や「小金持ちになろう」などとはあまり思わない。というか、あまり心が惹かれない。





私が目指しているのは、「次の時代を切り拓く哲学思想を構築する」ことである。

それは、常に未来に目を向けている。

次世代に対して何ができるかだ。

いまのこの社会で、いわゆる成功するということは、今のこの社会のことをよく理解しフィットしているからに他ならない。

「たとえ無一文になっても、資本主義という仕組みがある限り、私はまた浮上するだろう。」と、ウォーレン・バフェットは言っている。彼は最も成功している人間の一人だが、彼が次の時代を創る能力がほかの人よりあるかと言われると、自信を持ってイエスとは言えない。むしろ、資本主義に固執し、新たな価値を認めづらくなるのではないか。

あたりまえが、新たな時代を創るのは、前の時代では無名の人だ。価値観が全く違うからだ。時代とは価値観のことだ。なぜ、鎌倉時代、室町時代、江戸時代と分けられるのか。同じ武家社会であるのに。価値観が違うからだ。

つまり、この本には「今の時代でもっともよい人生を生きるには20代はこういうことしていたらいいよ。」と書いてあるわけだ。”次の時代を創る”、”次の時代でよい人生を生きる”ことに関しては全く無力である。

だが、こういう価値観の変化で考えた場合、この本から学べることは何だろうか。本田健さんの功績は、新たな価値観を人々に提唱し、受け入れられ、広めたことだ。今だから、幸せな小金持ちがたくさん生まれてきているが、十年前はそんな考え自体なかった。

だから、自分が何か新たな価値観を提案する際、今の人たちはどういう人かを知るひとつの指標として、この本の対象者と想定しても大きな違いはないように思う。


本田健さんはある意味人々の価値観を変えた。

自分はどれだけ人々に影響を与えられるだろうか。

本田健さんがひとつのバロメーターになるかな。


ありがとうございます。


生涯現役!!!


以上
またね***



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