ドラマ「不毛地帯 DVD-BOXII(第十一話~最終話)
」第5話、第6話を見た。面白いねえ。
今回は、第三次中東戦争直前を背景に様々な人間模様が描かれていた。
いろいろ気づくところもあり、考えるところもあった。
やっぱり、人はそれぞれ見てるものは違うということを再認識した。われわれは同じ世界に住んでいるが、誰一人としてその世界を同じように見てはいないのだ。
第6話で二人の人が“心の平安”について言及していた。二人とも、自分の価値観を語っていたのである。私にとって何ものよりも優先するものであると。そう言ってくれると、人はその人の生き方を少しは理解する。
“キャリアの教科書”でもあったように、自己表現しないと他人は自分のことをわかってくれない。それは、相手の自己表現も正当に聞くことでもある。
また、こいうことを以前何かで読んだ。「相手の本音を知りたいなら、相手を怒らせることだ。」また、「その人の価値観を知りたいなら、その人が何に怒っているかをわかればいい。」「その人がどんな人間であるかを知るには、その人の座右の銘を知りなさい。」
三つとも別の本だったと思うが、ここには共通した真実がある。我々は他人のことなどわかっていないのである。だから、どうにか知ろうとする。
では、“知る”とは何だあろう?プラトンの「テアイテトス」はそれについて論じた書物であるが、結論は出なかった。が、このドラマを見て思ったのが、「知るとは、活動が前提であるし、次の活動を生み出す前提になるものではないか。ちょうど、我々が二本の足で歩くように。左足の次には右足が前に出て、次に左足という具合。」
壹岐は、異例な出世に対する社内の反発に対する対処として、社長に提案をもちかける。「役職なし」か、「会社のナンバー2の地位」である。
だが、こうは考えられないだろうか。“キャリアの教科書”のコンセプトワークである。これは、自分の果たす目的達成のため、プラスアルファの能力を身につけなければいけないということではないかと。壹岐は、自分の考えを実行することしか考えてこなかった。しかし、今までのやり方ではどうもうまくいかなくなってきた。なぜか。周りの壹岐に対する感情が良くないからである。さあ、どうする。昔の部下の小池の言葉「壱岐さんはいいよな。軍でも商社でも自分の考えを指揮するだけだもんな。(自分では動かないんだよな)」がヒントではないか。これは小池の本音だ。それを壹岐も分かっている。が、それに対してどう対処すればいいかわからない状態だと思う。
不毛地帯 DVD-BOXII(第十一話~最終話)
「虎穴に入らずんば、虎児を得ず」だろう。ぶっちゃけ、社員一人一人と真剣に2,3時間くらい話す覚悟がないと社内での反発はなくならないだろうな。
人は金だけでは動かない。ここではそれも物語っている。じゃあ、金以外で何が人を動かしているだろう。今回は、地位やメンツ、誇りだろうな。各部のそういうとこに配慮して対応してれば、反発もそんなに強くはなかったのではないか。
はっきりいって、壹岐には、次の行動を起こす“知”がない。それは、周囲の人を自分の味方にさせる接し方だ。
こういうことを考えると、まあ昔の作品だから仕方ないとは思うが、何となく時代遅れなドラマだなとは思う。確かに今の時代にも通用する大事な部分はあるが、これからの時代に求められるようなことはあまり得られないような感じはする。
その理由は、もうでかい企業は少なくなるからだ。また、昔のように組織の秩序がしっかりしている企業は生き残れない確率が高くなるからだ。その理由は、急速な変化への対応が遅れるからである。今、より変化へ対応しやすい組織とは?、どんな組織文化ならそれが可能かというのが一般的な論点ではないかと思う。この論点も、勝ち組にとっては古いだろうが…。そんな時代に、こういうドラマを制作するとはどういうことだろう?と考えてしまう。しかも、会社を舞台にした経済小説?のような筋書き。まあ、ぼろくそ言ってるけど、今放送しているドラマの中では、ダントツに面白いと私は思います。というか、これしか見てない。
観ててもどかしい部分があるのは否めない。今回の件も、船を調達するのに電話一本でその部に丸投げするのはおかしいと思う。情報収集で疲れてるのはわかる。が、自分で取ってきた案件なら責任もってそれを実行する、あるいはさせるべきだろう。確かにそれぞれ役割はある。が、その役割を果たさせるのも上司だけの役目ではなく、各部がそれぞれの部に対して行う必要が出てくる。ワンマンになってはいけないが、責任をすべてかぶるならだれも文句は言わないだろう。
ここで、日産GT-Rの開発を総指揮した水野和敏氏が言ってたことを引用したい。「トップの考えを普通の人に伝えるパイプ役が必要。それは、トップの言葉を翻訳する役目である。織田信長には、豊臣秀吉や柴田勝家がいた。すべて先進的なことをやる時にものすごく大事なことは、その頭の、脳みその中身を、普通の人に翻訳してくれるパートナーの存在ってすごく大きい。」
何かを成すにはその考えが動く人すべてに行き渡らないといけない。
壹岐に必要なものとして、先にあげた“知”あるいは、壱岐の考えを翻訳して人を動かす右腕が必要と思う。
いろいろ取り留めもなく考えが出てくる。最後に、これは要求になるのかな。ドラマの登場人物たちに対して、「変わってみたらどうだろう。自分を貫き通すのは素晴らしい。初志貫徹だし、普遍的な価値だ。だが、自分が変わってみると世界は変わって見えるんじゃないか。その変わった世界を見てみたい。価値観の変わった壱岐の見る世界を。」
不毛地帯 DVD-BOXII(第十一話~最終話)
以上
またね***
」第5話、第6話を見た。面白いねえ。
今回は、第三次中東戦争直前を背景に様々な人間模様が描かれていた。
いろいろ気づくところもあり、考えるところもあった。
やっぱり、人はそれぞれ見てるものは違うということを再認識した。われわれは同じ世界に住んでいるが、誰一人としてその世界を同じように見てはいないのだ。
第6話で二人の人が“心の平安”について言及していた。二人とも、自分の価値観を語っていたのである。私にとって何ものよりも優先するものであると。そう言ってくれると、人はその人の生き方を少しは理解する。
“キャリアの教科書”でもあったように、自己表現しないと他人は自分のことをわかってくれない。それは、相手の自己表現も正当に聞くことでもある。
また、こいうことを以前何かで読んだ。「相手の本音を知りたいなら、相手を怒らせることだ。」また、「その人の価値観を知りたいなら、その人が何に怒っているかをわかればいい。」「その人がどんな人間であるかを知るには、その人の座右の銘を知りなさい。」
三つとも別の本だったと思うが、ここには共通した真実がある。我々は他人のことなどわかっていないのである。だから、どうにか知ろうとする。
では、“知る”とは何だあろう?プラトンの「テアイテトス」はそれについて論じた書物であるが、結論は出なかった。が、このドラマを見て思ったのが、「知るとは、活動が前提であるし、次の活動を生み出す前提になるものではないか。ちょうど、我々が二本の足で歩くように。左足の次には右足が前に出て、次に左足という具合。」
壹岐は、異例な出世に対する社内の反発に対する対処として、社長に提案をもちかける。「役職なし」か、「会社のナンバー2の地位」である。
だが、こうは考えられないだろうか。“キャリアの教科書”のコンセプトワークである。これは、自分の果たす目的達成のため、プラスアルファの能力を身につけなければいけないということではないかと。壹岐は、自分の考えを実行することしか考えてこなかった。しかし、今までのやり方ではどうもうまくいかなくなってきた。なぜか。周りの壹岐に対する感情が良くないからである。さあ、どうする。昔の部下の小池の言葉「壱岐さんはいいよな。軍でも商社でも自分の考えを指揮するだけだもんな。(自分では動かないんだよな)」がヒントではないか。これは小池の本音だ。それを壹岐も分かっている。が、それに対してどう対処すればいいかわからない状態だと思う。
不毛地帯 DVD-BOXII(第十一話~最終話)
「虎穴に入らずんば、虎児を得ず」だろう。ぶっちゃけ、社員一人一人と真剣に2,3時間くらい話す覚悟がないと社内での反発はなくならないだろうな。
人は金だけでは動かない。ここではそれも物語っている。じゃあ、金以外で何が人を動かしているだろう。今回は、地位やメンツ、誇りだろうな。各部のそういうとこに配慮して対応してれば、反発もそんなに強くはなかったのではないか。
はっきりいって、壹岐には、次の行動を起こす“知”がない。それは、周囲の人を自分の味方にさせる接し方だ。
こういうことを考えると、まあ昔の作品だから仕方ないとは思うが、何となく時代遅れなドラマだなとは思う。確かに今の時代にも通用する大事な部分はあるが、これからの時代に求められるようなことはあまり得られないような感じはする。
その理由は、もうでかい企業は少なくなるからだ。また、昔のように組織の秩序がしっかりしている企業は生き残れない確率が高くなるからだ。その理由は、急速な変化への対応が遅れるからである。今、より変化へ対応しやすい組織とは?、どんな組織文化ならそれが可能かというのが一般的な論点ではないかと思う。この論点も、勝ち組にとっては古いだろうが…。そんな時代に、こういうドラマを制作するとはどういうことだろう?と考えてしまう。しかも、会社を舞台にした経済小説?のような筋書き。まあ、ぼろくそ言ってるけど、今放送しているドラマの中では、ダントツに面白いと私は思います。というか、これしか見てない。
観ててもどかしい部分があるのは否めない。今回の件も、船を調達するのに電話一本でその部に丸投げするのはおかしいと思う。情報収集で疲れてるのはわかる。が、自分で取ってきた案件なら責任もってそれを実行する、あるいはさせるべきだろう。確かにそれぞれ役割はある。が、その役割を果たさせるのも上司だけの役目ではなく、各部がそれぞれの部に対して行う必要が出てくる。ワンマンになってはいけないが、責任をすべてかぶるならだれも文句は言わないだろう。
ここで、日産GT-Rの開発を総指揮した水野和敏氏が言ってたことを引用したい。「トップの考えを普通の人に伝えるパイプ役が必要。それは、トップの言葉を翻訳する役目である。織田信長には、豊臣秀吉や柴田勝家がいた。すべて先進的なことをやる時にものすごく大事なことは、その頭の、脳みその中身を、普通の人に翻訳してくれるパートナーの存在ってすごく大きい。」
何かを成すにはその考えが動く人すべてに行き渡らないといけない。
壹岐に必要なものとして、先にあげた“知”あるいは、壱岐の考えを翻訳して人を動かす右腕が必要と思う。
いろいろ取り留めもなく考えが出てくる。最後に、これは要求になるのかな。ドラマの登場人物たちに対して、「変わってみたらどうだろう。自分を貫き通すのは素晴らしい。初志貫徹だし、普遍的な価値だ。だが、自分が変わってみると世界は変わって見えるんじゃないか。その変わった世界を見てみたい。価値観の変わった壱岐の見る世界を。」
不毛地帯 DVD-BOXII(第十一話~最終話)
以上
またね***
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