2009年3月14日土曜日

スピードスタート9後

代替エネルギーが叫ばれてるが、やはりまだ世界は石油が支配している。そのため、その利権のために多くの企業が必死になる。それが政治学的リスクへとつながる。また、最近は中国などの非OECD諸国の石油需要による原油高騰が起こり、他にも資源ナショナリズムといった考えも出てきており、石油をめぐる構造も変わってきている。

石油を語るにはあらゆる角度から検討しないといけないが、自分にはその能力もなければ時間もない。

そこで、今回のイラクナシリヤ油田の油田開発に名乗りを上げた三つの候補に焦点を当て、イラクがどちらを選ぶことで、同国が何を今後求めているかを考えてみたい。

まず、われらが日本三社連合。
新日本石油:日本最大手。石油精製・販売がメイン。だが、販売は国内がほとんど。
国際石油帝石:石油、天然ガスなどの調査・探鉱・開発・生産・販売。今回は石油開発担当。
日揮:製品を作る製造設備を造ること。石油精製プラント等。
それぞれの強みを活かした良い提携だと思う。技術面では一番優秀な印象は受ける。が、ヨーロッパなどへの販売網や周辺諸国とのつながりが少ない分、モノを捌く力はないように感じる。

イタリア炭化水素公社(ENI):石油天然ガスの炭鉱開発、石油精製、石油製品販売など。世界最大級エネルギー総合企業。天然ガスでは、アフリカからヨーロッパ、ロシアともつながっており、精製された石油を供給するのは容易に感じる。

レプソル(スペイン):石油採掘と生産、石油製品精製と市場開拓。石油とガスの複合多国籍企業。ヨーロッパ、中南米に6,900か所以上の販売拠点ネットワークあり。中南米への大量輸出も可。

ENIとレプロスは、世界中をまたにかけて事業を展開してきたという歴史がある。それに比べると日本企業は世界相手と戦ったという経験値が少ないとこがネックかと思う。

イラクはどちらを選ぶだろう。ここで、イラクが一応民主国家という形をしていることを考えてみたい。もちろん自力で民主国家になったわけではなく、イラク戦争敗北によるアメリカ主導の民主化だった。しかし、投票率は日本より高かった。中東の他の国は王制や独裁国家。そのため、これまで石油メジャーたちはその国の支配者へのわいろによって利権を得てきた。すべてがわいろで決まったわけではないが。議会によって決まるということと、まだ民主化されて間もないことを合わせると、冒険はせず、安全パイを選ぶように思う。どの宗派も公平な利益を得られるような。

じゃあ、どれ?と言われると答えられないのだが、今のイラクを巡るすべてを考慮することで答えはおのずと出るだろう。

以上
たくさん書いたね。
また、明日***

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