2011年8月24日水曜日

君に成功を贈る(食べる読書44)



中村天風氏が若い人へ講演をしている形で、「心身統一法」の考え方と実践の手法をやさしく解説している。




人生の成功を決定づけるのはただ一つ、“心のあり方”である。




この一点について分かりやすく説いている。




他の自己啓発書はいろいろなことに関して述べているので、大事な内容が複数あり、その中での優先順位や関係がわからない。が、本書はただ一点についていろんな視点から述べているため、とても身に残りやすい。




心を常に積極的に、明るく、動じない状態にしておく。




以下抜粋




「俺はあいつが好きだ」
と言って信長は、にっこり笑ったといいます。理屈はないんですよ。






自分の言葉や行いが、他人を怒らせたり、他人に心配かけたり、迷わせたりすることは断然、しないことです。他人を怒らせたり迷惑をかける人で、「他人に好かれる人間」というのはいやしないんですから。
それと、他人から受けた恩義はもちろん、どんなささいなことでも、他人の行為は常に大きな感謝で受け入れることです。







側からは辛かろう、苦しかろうと思うようなことでも、本人がああ嬉しい、ありがたいと考えれば何でもないんだ。何もかも心の置きどころを変えることです。







自分自身を自分自身が磨かない限り、自分というものは本当にえらくならない







第一に、他人に好かれること。他人に好かれようと思ったら、自分が好き嫌いを言わないこと。それから同時に、どんな場合があっても、思いやりをもって「もしも自分があの人ならば」という真心で親切に応接する。






当たり前のことをやって、そして生きてられんのはどういう訳だろうということを、ちょいと考えてみましょうや。





事あるも事なきも、いつも積極的という心でその心を保たないと、このナーバス・システムというものは、うまく平均した状態で働かない。すると、肉体に必ず故障というものが生じてくるんです。





自分に降りかかる不運なり不健康というものは、自分が知ってか知らずに関わらず、原因はすべて自分にある。
病なり不運というものは、自分が犯した罪の結果、生じたものなのであります。






いついかなる時といえど、心の尊さと強さと正しさと清らかさを失っちゃいけないのであります。







いかなる場合があろうとも、尊さと強さと正しさと清らかさを失うまいぞってね。そのためには、いいかい、自分の心の中に「悲観的なもの」「消極的なもの」を一切、入れないことです。







何かを言ったり、行った後、自分自身で、何かこう、気がとがめるような、なんだか後味がわるい、というようなことを言ったりしなきゃいいんですよ。







人生は何よりもいちばん先に、まず考えなければならないのは、心なんです。なぜかというと、月を見ても、花を見ても、仕事をしても、遊ぶのでも、すべてそれを心が認識すればこその生甲斐でしょう。







年齢を考えるから年齢があるように思うけれども、60,70歳になろうと、自分が17,8歳時代と考えてみて、違っているのは体だけ。そして、もう一つ違っているのは、心のなかの知識だけの話で、心そのものはちっとも変っていないはずです。








若いころに出世街道をまっしぐらに行ったあの秀吉を、じーっと考えてみたら、自分に学問や経験があろうとなかろうと、心の持ち方一つが、結局、人生の運命を決定するんだということに気づくはずです。






力は学問や経験でできるものではありません。ただ、ひとえに心の態度を積極的にする以外に方法はないんであります。






幸福や幸運というものは、自分が呼び寄せなければ来やしない





自分の心はどんな運命に対しても、どんな健康に対しても積極的かどうか。自分の心は、ほんとうに尊いか、強いか、正しいか、清いか、自分自身おごそかに考えてみてください。






数ある同僚の中からぬきんでて偉くなる人は、結局、偉くなるべき資格を持っているんです。その資格とは、「誰に言われなくても、日々毎日、実際に努力している」ことなんです。ですから偉くなったのは、これがための結果なんです。






あなた方の思い方や考え方が、現在あるがごときあなた方にしている







「自分が知ってか知らずに関わらず、蒔いたとおりに花が咲く」
ほんとうに、もうそうなんですぜ、これ。






「すると待てよ、かりにいちばん考えやすく、明日の朝、死ぬとしたら、まだ今夜は死んじゃいない」
「では、どうせ明日の朝、死ぬんなら、その死ぬときまでは生きているんだから、ビクビク生きているよりは、生きている間は楽しく生きていこうという気持ちになったほうが、どうも得のようだがどうだ」








生きているのは宇宙エネルギーのおかげなんですぜ。しかもその宇宙エネルギーを生命に受け入れるオーガニゼーションが何かということを、第一に知ってなきゃいけませんよ。







ショックや衝動をいちいち心だけで受けてると、そのショック衝動に心がいたぶられちまうんだ。








「人間が自分の人生に対して絶対的に積極的な心の態度で生きるということは、この複雑混沌たる世相にあっても、本当に幸福に生きぬいていく秘訣である」







人生は心であり、観念であります。これこそが、あなた方の人生を極楽にもし、また地獄にもすることができうる、唯一のものなんです。






いいですか、心の態度を、いちいち対外的なものに反応・反射せしめているかぎり、しょせんは消極的におちいる場合のほうが多いんです。まして、今日のように消極的なもので溢れかえっている世相においては、なおさらのことですよ。






人間は万物の霊長として創造の大使命を行うがために、この世に生まれたのでありますから、一面においては他の生物とは比較にならないほどいろいろな恩恵を授けられているんです。







いかなる場合にも怒りや悲観という、人生を泥ぬるような、悪魔を招くような愚かさを演ずることなく、事あるときも事なきときにも、いいえ、事あるときはなお一層、笑顔をくずさないように練習してごらん。







やればできますよ、あなた方も。心もちを、ぱっと変えちゃえばいいだけなんだから。まことに人生は、心ひとつの置きどころなんです。






人生に生きる刹那刹那の思い方、考え方を変えるっと事が、結果に置いて、尊い人生観というものを、本当に頼もしく変えられる大根大本なんだぜ。







思えば思うほど楽しい、考えれば考えるほど嬉しい、ということだけを心の中の絵巻物の中に、はっきり、しょっちゅう消えない形で書きどおしに書いて人生を生きることこそ、人生極楽の秘訣だぜ、これ。






心の態度が積極的になると、心の力が不可能を可能に逆転せしめる。



以上
またね***



0 件のコメント:

一枚の葉

 今、私は死んだ。 そして、その瞬間、自我が生まれた。 私は、一個の生命体なのだ。もう死んでいるのだが。 死ぬことでようやく自己が確立するのか…。 空気抵抗というやつか。 自我が生まれたが、自身のコントロールは利かず、私はふらふらと空中を舞っているのだ。  私はこの樹の一部だった...