2011年8月15日月曜日

現代医学に残された七つの謎(食べる読書40-1)





題名の通り、今の医学では解明できていない謎を七つ上げている。



・鍼灸の治療効果の謎

・磁場の人体に及ぼす影響の謎

・睡眠の謎

・病は気からの謎

・「天然のリニアモーター」筋肉の謎

・記憶のメカニズムの謎

・人体の設計図の謎


の七つ。



この個々について論じるよりも、まず謎について考えたい。



謎とは何か?もちろんわからない部分。だが、わからない部分が何かは分かっている。



知識が増えれば増えるほど、それに合わせて新たな未知の部分も増えていく。



つまり、何が謎であるかをズバリ一言で表現できるということはその分野に関する知識はかなりあるということ。よって発達している分野と言える。




一方、何が謎であるかすらわからない、またはどうとらえればいいかわからない分野はまだまだ未開だということである。




この本で取り上げられている七つの謎はそれぞれ把握できない未知なる領域がある。その存在について論じられるということはこれまでの研究者達の成果である。そして、この未知なる領域を把握する道具の発明が必要だと感じた。




それは新たな概念の発見ではないかと考える。




なぜなら、従来の概念で物事を全て把握できるならもうすでにそれをしているからである。だが、どうやら謎が多そうだ。だから、この現実世界に異なる光を当てて誰も観たことのない現実世界の表情を観る必要がある。




ところで、もし我々の科学力が現実世界のすべてを知っていたら、我々はどのように存在するのだろうか。


知るということがどういうことかにもよるが、現実世界と我々一人一人が同一の存在となるのかあ?などと直感で思ってしまう。



では、我々の科学力が現実世界の一部しか知らないならどうだろう。



もちろんその一部の真実を活用し文明を築いていくだろう。が、その人類の発展が真実の一部の活用ということが厄介。(というか、真実じゃないと発展しないんじゃないかと思ったりするが、それはここでは置いておく。)人類が発展すればするほど、人類の活用する一部の真実が現実世界で占める割合が増える。そもそも現実世界の全てがわからないので何とも言えないが、その一部だけを強調することでどういうことが現実世界全体に起こるのかを知ることができれば、間接的に現実世界の概要が見えてくる気がする。というか、こういう考えのもと科学は発達してきたといえる。まさに科学的手法。



しかし、それの規模が大きくなると諸刃の剣になる。環境問題がその例であろう。そして、それは人間社会のルールを優先することで起きることでもある。確かに人間のルールは真実であろう。だが、それが成立する条件があるとしたらどうだろう。それは人類の存在条件と無関係ではない気がする。ブルー・ゴールド 狙われた水の真実 [DVD]はそれについていろいろなヒントをくれる。とても興味深い映画だ。



といろいろ書いてきたが、言いたいことはこうだ。



この世界を知る手段は科学だけではない。この科学的思考がどういうものか論じて初めてこういった謎の本当の意味も見えてくる。単なる技術的未熟さで解決できることではない。ただ見えている側面にさらに強い光を当てたところでさらに視野が狭くなるだけだ。




To be continued ・・・

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